2006年01月15日

チャンピオンカーニバル第1弾!

S・フェザー級決定戦、真鍋圭太VS小堀佑介戦の中継で解説をした。

“KOセンセーション真鍋”に対し、小堀がどんな戦いをするか楽しみにしていた。

小堀もパンチ力があり、最近では試合の組み立てや運び方の評価も上がっている。
帝拳ジムのリナレス選手ともいいスパーリングをしたらしい。

まず青コーナーから、声援を送るファンに笑顔で応えながら真鍋選手が入場。
二度目の挑戦とあって、へんな気負いはなさそうだが、何か不安や緊張を拭おうと笑顔を作っているようにもとれた。

続いて赤コーナーから小堀選手が入場。
表情が、よくない。やや緊張し、自信がなさそうにもとれる表情。初タイトル挑戦ともあればこんなものだろうが、ハードパンチャーの真鍋が相手であるのも少なからず重圧になっているのか…


1R、先に手を出していったのは真鍋。相手の様子をうかがいながら、また自分のリズムを作るような感じの軽いものだ。余裕と自信を前面に出していた。

ラウンド中盤に小堀も攻め返していったが、こちらも力まず様子見。お互いに距離と相手の力量を確かめ合うパンチの交換を済ませた。

だが真鍋のまぶたは赤みがかっていた。
2R開始のゴング。この時の真鍋の笑顔はやや不自然さが…

ファーストラウンドで戦略がはっきりしたのは小堀だけだったようだ。真鍋は2Rも1Rの延長線上で戦いはじめる。「リラックス」や「自分のリズムで…」と自分に言い聞かせながら戦っているようだった。

放送の解説で「これからヒートアップしていくでしょう」というコメントをしたが、そうしていったのは、やはり小堀だけ。

(ちょっと距離が近くなった…)と思った矢先、小堀の綺麗な右が真鍋のアゴをとらえ、しりもちをつく強烈なダウン!

真鍋は立ち上がって、再度攻めにくる小堀に打ち返そうとしたが、パンチをテンポ良く顔へ集められて再び後ろへ大の字にダウン。
レフェリーがとめて試合終了となった。


ここで大事だったのは、相手との距離!
真鍋はまだアイドリング状態であるのに、スタートをきった小堀と打ち合いの距離で対峙していた。
「打ち合って勝つ!(勝てる)」という気持ちと、「リラックスした自分のリズム」を心掛けた動きが混ざり合い、中途半端な距離に立たせてしまったように思えた。

今回の試合は、真鍋選手の“ヒートアップ”し始めるのが、ほんのちょっと小堀選手に遅れただけではあるが、パンチのある者同士の試合では、こんなことが序盤のKO決着となってしまう。


飯田覚士ボクシング塾 ボックスファイ


Posted by satocy_1_2_3 at 16:55│TrackBack(0)

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